THTF's DustBox

桜降る代に決闘を(ふるよに)の攻略とか二次創作とかを中心に書くブログ

【ネタバレなし】神座桜縁起・完結編 準備ガイド【ふるよに】

さーて、世界、救っちゃいますか(闇夜に消える)

 

アドカレ以来です。たひてふです。

皆さんは「神座桜縁起 完結編」(以降「レガシー」)を遊ばれましたか?

こちらは早速遊ばせていただいて、非常に面白かったので布教したい気持ちでいっぱいになりました!!!

伝わりそうな言葉で言うと、「ゲームから入った人に神語りを読ませたくなっている人」みたいな気分です。

自分は人数溢れたのでGMでしたが、それはそれで全員分のハンドアウトやシナリオが読めて大満足でした。

まさに、完結編に相応しい大ボリューム・大満足のゲーム体験でした。自分でも早く遊びてえ。遊ぶ。

そんなわけですが、ゲームそのものは滅茶苦茶ヘビーだったた上に、初見では遊びにくい部分・わからない部分が少なからぬ量あったので、その辺りを補足する文章が必要だと思い筆を執りました。

ネタバレは全くなしでお送りするので、これから遊ばれる方は是非とも参考にしてください。

 

 

【事前準備編】

・メンバーを6人ちょうど集めましょう。奇数だと遊べず、4人以下だとエンディングが見られません。人数がオーバーすると悲しみを背負います(1敗)

 

・メンバーのスケジュールが調整出来たら、会場を抑えましょう。ただし、長引くと休憩込み10時間くらいかかります。時間が大幅オーバーしても問題ないよう、朝から晩まで抑えましょう。ボドゲカフェだと追い出されかねないかも。でかめのカラオケボックスとか公民館なら耐えるはず。

【6人が3×2に分かれて座れる大きな机】があるとなお良いです。途中で全員が1卓に集まっている方が都合の良い場面があります。「6人です」と言って通されるカラオケの小さい部屋とかだと広さ的に怪しい可能性があります。

 

・各々、時短のため「新劇拡張 後編」ルルブのP7「前書き」とP8のQRコードから飛べる「物語序文」を読みましょう。

 

・さらなる時短をはかるなら、P5「成長ルール」とP8「序幕-ミコトの作成」までを読んでおきましょう。

「成長ルール」は「成長戦」のルールですが、後で「レガシー」のゲーム中にも使うので、ルール説明を省けます。

「ミコトの作成」ページにはプレイヤーのメガミ選択の参考になる情報が書いてありますので先に読み込んでおいてください。当日までに宿すメガミを相談して決めておけるとなお楽。

 

・ただし、P9以降はふんわりゲーム内容のネタバレが書いてありますので気にする方は当日まで読まないようにしてください。P13以降は完全にアウトです。

 

・合わせて「叶世座公演」のルールを知っておくと新ルールを理解しやすくなりますが、協力型ふるよにそのものも初見で楽しみたい場合は割愛してもOKです。

 

・宿すメガミの決定について。誰を宿しても活躍できる場面はあるので安心してください。対戦環境における強弱も余り影響しません。ギミックに対して多少の向き不向きはあるとは思いますが、キャラビルドでひっくり返るほどの微々たるものです。(また、システム上特に有利なメガミ、不利なメガミにはルールで調整が入っています。)

純粋に思い入れのあるキャラや組み合わせにしましょう。その方がシナリオで感情が入って、盛り上がれるはず。(※ただしアナザーは残念ながら無理……)

 

・代表者はキャラシを6人分コピーしておきましょう。コンビニを利用する場合は原本をコピー機の中に忘れないようにしてください(1敗)。

 

・そのうえで、各プレイヤーは以下のものを準備してください。

 - 通常の決闘で使うカードとコンポーネント(自分が宿すメガミ以外のコンポーネントもあったほうが助かるかも……?)

 - ふるよにボード(全体で3卓あればOK)

 - 桜花結晶たくさん

 (1卓当たり1人分の36個では数が足りなくなることがあります。結果、他の方から借りる必要があるのですが、その場合遊んでいる途中に混ざります。各々持ち込んだ個数を覚えておきましょう)

 - 筆記用具

 - スマホ(ホームページを開くので、通信制限にかかっていたりするとめんどくさいことになります。公式ページは微妙に重いので注意)

 -6面ダイス(ルルブにある通り特技カードでも代用できますが、他の特技カードと混ざり机がぐちゃぐちゃになるので非推奨。後悔しました。スマホのダイスアプリが丸い。)

 

・最新拡張は1セットあればOKです。メガミ被りは無しなので、ミソラを使いたいなら拡張を買えた方から借りれば問題なし。

 

【当日編】

・ロールプレイがどうこうとか指示厨がどうこうとかの一般的問題については割愛。全員が楽しめることがゲームの勝敗の上位にある勝利条件であることを忘れずに。

 

※重要※ルールブックにも書かれていますが、【メガミ個別のエンディングは見られる人数が限られます】。

特定のメガミに強い思い入れがある方は卓で相談の上で【特別な命運】を受け取らないようにしてください。(ぼかしますが、その時が来たら意味はわかります)

とはいえ、【特別な命運】を受け取った方はそれを補って余りある体験ができるので、安心してください。以降の中身はお口チャック。

 

ルールの不明点や間違いはやたら出てきます。初見なので当然ですし、こっちも何箇所かミスりました。オボロちゃんは質問対応しないようなので、ルルブにもありますが処遇は相談して決めましょう。総合ルール・成長戦ルールを読み込んでいる人が一人いると、変な状況でも判断基準ができるのでありがたいかも。

 

・注意書きにある通りステージはめちゃくちゃ難しいです。(こちらの卓では、日本で指折りにふるよに強いマンが何人か混ざっていても失敗が多発しました。本気出しすぎだろBakaFire)

ですが、ステージギミックを覚えたうえで適性があるメガミを連れていき、キャラを成長させればいずれ何とかなるようになっています。ステージ間で発生するイベントも助けになります。諦めるな!誰が言ったか、いわゆるロックマン

 

コンポーネントを一人のプレイヤーが供出する形になるので、紛失しないよう気配りしてください。デッキに混ぜるカードもあるので特に注意。

先手後手カウンター(専用カード)は特になくしやすいとのこと。

 

・命運シートの進め忘れが何度かあったので注意喚起。

 条件を満たした行の、「ーvー」の下にあるQRまでは読んでOKです。

 

・各イベントのフラグを満たしたかどうかよくわからない時はQRの先のシナリオで起きた出来事を見直したら大体わかるはず。例えば、今各メガミやプレイヤーがどんな状態にあるか(抽象的)とか。

 

「最終決戦前半」カードは「失敗」の裏に「成功」のQRが印刷されています。欠品かと思ってクソ焦った。

 

・中断はできますが、一日でやった方が良い事情が(達成感以外にも)いくらかあります。重ね重ねになりますが時間を取れるようにしましょう。

 

【オンセするなら?編】

・結論から言うとコンポーネントの作り的にオンセは可能です。完走者がコンポーネントを取り込めば遊べるはず。

・ただし、6人全員が同じ机の上で遊べるようにしないといけないため、「シミュレータ読み替え」+テキストでのプレイは厳しいと思います。「ユドナリウム」「テーブルトップシミュレータ」などコンポーネントを丸々再現できるツールの中で準備をする必要があるでしょう。もしくはセッションする全員が同じように、カードを机の上に展開するか。

QRコードを読むシーンが多数あるため、これも現物のカードを各々読んでいただくか、リンク先をまとめたスプレッドシートが必要かと思います。

・そのうえで、VCは3卓で分かれられるようにする必要があるでしょう。専用のDiscordサーバーがあれば問題ないとは思います。

(・オンセツールの作成を試みる動きがあるならば協力させていただきたい気持ちはありますが、現状ふるよにコモンズの範囲を逸脱しているので自分は様子見させてください。各々が現物を購入した上で、私的利用の範疇でやりましょう。通例的にこういった試みについて公式さんは寛容そうですが、ネタバレ要素もあるので今回はもしかしたら公開NGかも……。個別に連絡を取ってみることを推奨します。)

 

以上になります。

他にも質問等ありましたらDM・リプライなどで是非とも聞いてください!

 

 

【ふるよに・ナーフ解除選手権】許されざるは過去の咎

※当記事はふるよに Advent Calender 2023 に参加しています。他にも面白い記事がたくさん上がっていますのでぜひご覧ください。

adventar.org

 

ご無沙汰しております。たひてふです。

記事はふるよにアドカレの時しか書かない人となっていましたが、去年は登録しようとしたら終わっていた(人気企画!!)のですっぽかしてしまいました。鍋しか書いてねえ。

界隈への貢献という意味では、学生ではなくなってもなんやかんや遊び続けているという一点でお許しいただいて……。

 

今回はもはや老人となってしまった身らしく、過去及び現在のカードたちについてユーモアを交えつつ?語る企画としようと思います。

攻略にはそんなに役立たないことご了承ください。

 

ナーフ解除選手権

……はい、他のTCGも遊ばれている方は「禁止解除」とか「殿堂解除」とかいうのを見たことがあるかもしれませんが、ソレをパク……、大いに参考にした企画です。

 

長くアップデートを続けるゲームでは、一定の確率で恐ろしい強さの要素が生まれます。ゲームバランスが壊れてしまい、「面白くない」と感じる人が増えるので、テコ入れが必要になります。

TCGの場合「禁止・制限カード」というそれを強制的に環境から消す機構でテコ入れがなされます。

とはいえ時間がたつにつれゲームはインフレし、過去の禁止・制限カードよりも強力なカードが多数登場することになります。

なので後々「なんでまだこいつ規制されとんねん!」という指摘がなされ、思い出したころに戻ってきたりします。

その「戻ってきそう度」を評価する、時には「戻ってくるわけねえだろボケカス!」と元カードの性能を称える?貶す?というのが参考企画の趣旨でした。

 

ふるよにも新幕の歴史もそろそろ5年を超え、インフレが進み、その中で何度も壊れたカードが登場してきました。そういう意味では相応しいタイミングでしょう。

ただ、ふるよにでは「禁止カードは下方修正され解除される」という形式なので、それに合わせて

「下方修正(ナーフ)」を解除して許されるか

という観点で見ていこうと思います。

とはいえBFP公式さんは、「ナーフされたカードを強かったころの形に戻す」よりも「他のカードに手を入れて総合力を高める」という方式を取ることが多いので、この想像が実現することは少ないと思います。

(今回8-2→9の「ハドマギリ」等の例は、前回更新がカードの印刷を伴っていなかったゆえの特例でしょう。)

なのであくまでも、思考実験としてとらえていただきたい所存です。

 

それでは本題に入りましょう!

 

対象

以下のカードです。現行カードプールから「下方修正を意図した調整」すべてと「方針転換を意図した修正」の一部を抽出しました。

基本的に「それ1枚だけを解除した時どうなるか」を主観10割で見ます。山ほど異論があると思うので好きなように叩いてください。

あと、新環境めちゃくちゃエアプなので実は今だとクソ強いみたいなのもあるかもしれませんが、そういうのは突っ込み入れてください。

一部メガミのギミックとセットで語らないと正確な表現ができないものはまとめて計上します。

また、リワークの対象になったメガミはややこしいので除外します。



分類

C……解除しても大きな影響がない。

B……解除したら大きくシェアを伸ばす。

A……解除したら競技環境において支配的、握り得になる。

S……解除したらBAN必須級メガミになり、競技環境で正常なゲームを楽しむことが極めて難しくなる。絶許。

 

 

【Cランク】

氷雨細音の果ての果て》S1

印刷ミスにより間合が書いておらず、再印刷が必要となったのでついでかのように下方修正されたこのカード

現在よりも消費が1低い4となっています……が、正直あまり変わりません。

当たるマッチと当たらないマッチがはっきりしており、能動的に使えないというのが理由です。

とはいえケアをさせられる時間がやや長くなり圧力がゼロとは言いませんが、これ1枚が各種サイネの立ち位置を大きく変えることはないでしょう。よってこの位置。

 

《不意打ち》~S4

間合4が入っており、ライフダメージが減衰しなくなっています。

伏せ札1枚を作っても未だ3/3で打つことができるので、オーラを甘えて攻撃することを許しません。

当時はこれと《鋼糸》《手裏剣》《誘導》を持つAオボロはかなりの中距離戦略を否定しるとのことで下方修正されましたが、現在の中距離は一発全力をもらったリソース差くらいでは止まらない設計になっているので、その方向の強みは薄い印象です。

というか《徹底抗戦》に勝ってるところが少なすぎて泣きます。時代を感じる。

 

《鳶影》~S2

かつては消費が3でした。単純計算3コスト1ドローなので、おおよそ《スカーレットイマジン》並みのバリューが出る上で対応としての性能も有ります。

当時は《足捌き》や後述する†大罪人†と組んでめちゃくちゃやっていました。

とはいえ当時に比べカードを伏せるという行為をゲーム中に自然にするのも難しく

ゲームスピードが上がった結果、相手が攻め込むターンに重要なカードを伏せられているかも怪しくなっているのでこの位置です。

とはいえ《虚魚》との相性が非常に良いので、じつはめちゃめちゃこの1コストが有効ということもあるかもしれません。

 

《Julia’s BlackBox》~S2

0コストらしい。燃料回復がちゃんと使えれば2APなので変形分虚空から沸いてる。なんで?

そのうえ、いつでも撃てるのも驚きです。今でも《Roaring》《Steam Cannon》 《Turbo Switch》で最速変形する動きがありますが、その際にフレアを必要としないので切札を構えたまま立ち回ることができるようになります。

全体的な利便性の底上げにはなりますが、新しく勝てない相手に勝てるようになる強さはそこまであるのか?という点と、ここから登場するやつに比べると地味……というので悩みながらもここになりました。とはいえ安心してください。サリヤはあと何度かの変形(文字通り)を残しているので……。

 

《ほかげきらぼし》~S6-2

基本動作1回がおまけについてきます。紫0マスを踏む価値が極めて高くなり(なんと1マスから3AP!)、赤マスの消費を実質0.5低くする、もしくは纏いながら火力を飛ばすので左ルートによるビートを支えていた1枚です。

また、終幕ルートでも活躍していました。右ルートの紫5から《桜飛沫》裏を達成しつつ2纏いができ、最後は《位置取り》裏に貢献する偉い奴です。

現状でも戻ってきたらカナヱの取り回しやすさにかなり寄与しますが、こういった小回り系の切札が増えた現状では枠を食い合ったりしそうなのでこの位置です。

 

【Bランク】

《足捌き》~S4

恐らく帰還を望まれている下方修正済カード第一位。

近距離に着地するために必要な移動を実現する高水準カードであり、序盤はクロックを安定させ、終盤はハードレンジロックをされない限りどこからでも《月影落》を当てに行ける機動力が多くの間合操作メガミを破壊していたので、ユリナに弱点を作るため消されてしまったカードです。

とはいえ今戻してもオリジンやA1のユリナが覇権を取ることはないと思います。単純に通常札攻撃や対応の質がインフレしており、《斬》《月影落》を振れるだけでは勝ちきれません。それで済むなら《幻影歩法》《棘縫い》などの外付けカード込みで活躍しているはずですが、弱いとは言わないまでも最近は地味です。

ではなぜここに置かれているのかというと、A2ユリナが原因です。先2で《足捌き》→《阿吽》→《問答》ができるようになるとさすがに1柱の機能としては破格すぎます。《阿吽》は納のために貼りづらく、貼るために攻撃をすると効果が発揮しないという繊細なバランスで機能しているカードですが、これでダストを担保できてしまうとさすがに許され難い性能になります。よって許しづらい一枚です。

 

《律動弧戟》~S1

消費が5です。なんか印象違いすぎん?単純に《音無》0.5発分です。

リーサルを取りに行くときの出始めも早く、他の切札との併用がかなり楽になります。

消費が下がる系の連中のなかでは圧力が結構高いと思っていますが、対戦のバランスを壊す力で言うとAとBのギリギリ間くらいなんじゃないかと思いこの位置です。

 

《響鳴共振》~S1

相手のオーラが5なら2にするカード。

下がる距離としては正直下がりすぎて困るまでありますが、当時に比べて中空の火力はインフレしており3/2を簡単に振れるようになりました。これらは全てライフに当たります。

よってこれをケアするために相手のオーラは必ず4以下になるわけですが、つまりサイネは「宿すだけで相手がオーラを5にできないメガミ」になります。そうなれば結局話は簡単、他の切札を採用するだけです。

現在のマイルドな《響鳴共振》を使えなくなるデメリットはあるもののそれを差し引いて余りある強化になるでしょう。とはいえ結構局所的であり、テンポを取りながら戦うような戦略とはかみ合わないのでBランクとなります。

 

《音無砕氷》~S1

現在と同じ硬さを1コストで実現します。新弾の《カカゲルカゲ》軽すぎて草とか言ってましたがそんなもんじゃないです。他の切札入れ放題です。

1/1が飛ばないのはテンポ取りの性能やあと一歩のリーサルという点で困ることはあるかもしれませんが、《音無》が軽くなった結果、元々は《律動弧戟》など大型切札を撃てないデッキでも打てるようになってしまう可能性があります。軽さは可能性です。

とはいえ再起の条件が旧八相であり、再起の際に2/2を受けられないのは結構な痛手です。(そもそもそれをを緩和するためのカード更新が一度行われているくらいだからその通りです)

とはいえいくらかのカードは《見切り》でさばけるので何とかなりますし、リワークされたA1サイネの《伴奏》なら威力を軽減できるのですべてを解決します。なんなら破棄時にコストが下がるので真に無料でライフを守ることができます。お得すぎる。

結果、新登場のミソラなどをはじめとするクロック戦略を大きく否定するカードとなりうるのでこの位置になります。ちなみに再起条件が新八相準拠になってしまう場合、Aランクの中でも上位くらいの位置になる気がします。

 

《最後の結晶》~S4

消費が2であり、手札を失わず復活できました。何AP差なんだ。

「消費2」というのがミソで、《神代枝》の効果でフレア+1、復活した時に10個目のライフをフレアとして使えるので丸々得です。しかもとどめの一撃が残りライフ以上の攻撃なら、超過分ダメージも消えて得しています。なんで?

つまり《神代枝》は入れるだけでゲーム中に使えるリソースがオーラ1以上増えたうえでやたら硬くなるすごい奴でした。

とはいえこいつ1枚でAオボロの立ち位置がいかほど上がるか、という話です。現環境では軽い切札を多く採用し臨機応変に立ち回るのがトレンドであり、ただ少しリソースを得する代わりに切札枠を失うとなると、入れ得というほどではなさそうです。

ただ、復活の際にライフを捨てなくて良い面は見逃せません。

《森羅判証》を使っても敗北せずそのままゲームを続け、《皆式理解》で再展開、ライフを15点使うコンボがあったり

《誘導》+《炎天・紅緋弥香》を当ててからゲームを続行したりなど、結構ふざけたことはできます。

特に現代では、ダストを枯らしながらバーストを狙えるメガミが減っており、前者のコンボが使える戦書の存在感は大きくなる予感があります。

とはいえ、三拾一捨単位でどこまで活躍できるかというと微妙なところもあるのでこの位置です。

 

《皆式理解》~S1

付与の納をそのまま倍にします。今のように《使徒》再展開などはできなくなりますが、《森羅判証》を伸ばすだけですごいことになります。ちゃんと山札を積み込めれば《壮語》だけで5~6点は狙えるうえ、当時に比べ現在はダストが出やすく、手札対応や付与札の性能もインフレしているため火力不足な対面を圧殺しうるでしょう。

他にも《桑畑志水の死に所》《八葉鏡の向こう側》など延長したらろくなことにならないカードもちょくちょく追加されています。

ですが、極端にシンラの立ち位置をよくする(弱点を補う)カードではないのでこの辺かなあと思います。

 

《びっぐごーれむ》~S1

消費が3です。初手3宿しから開いて前進が不要なので、話が大幅に変わってきます。

単純に1巡目の動きに余裕が出てくる分、攻撃を受けずに済むので、時間さえもらえれば勝てるカウントダウン系のデッキにとっては大きな影響があります。対応も構えやすくなるでしょう。

結局新しいデッキはほぼ生まれないため環境全体への影響としては相応と考えましたが、見た目の差の小ささに反して、Bランクの中ではかなりおかしな奴だと思っています。

 

《ひとり目覚めて》~S6-2

消費が2です。特に《桜花》ルートにおいてその完成難易度が大きく下がります。ダストを出さないので回収効率が高いですし、初巡から前進を拒否しつつ準備を一方的に進める、強いパターンを実現していました。

しかし、このナーフを行う前のAホノカは下方修正不要派がいる程度の位置でしたし、メインの《震える》ルートへの影響はそれなりどまりでしょう。というか今のオリジンホノカに比べたら安定性もインチキ感も足りない気もしませんか

とはいえ全盛期の《アイツ》はダメです。詳しくは後で。

 

四葉鏡のわらべ唄》~S6

付与を切札でも割れます。下方修正の時のコメントを引用します。

切札の付与に依存する何柱かのメガミは「四葉鏡のわらべ唄」が存在するだけでその戦略を諦めなくてはなりませんでした。これはゲーム全体の楽しさの総量を奪っています。

まさにこの通りで、該当するメガミはヤツハを確実にBANしなくてはいけない程度に相性差をつけられていました。1枚の切札が持つ機能としてはかなり不当です。

ふるよにの歴史に置いてピンポイントメタカードは弱いか強すぎるか、極端な結果を生むばかりになっており、その中でも代表的な1枚でしょう。ただ、これ一枚で環境トップに立てるかという基準ではピンポイントすぎるという理由でここに置かせていただきます。

ちなみに今戻ってくると《阡》を即割ったり、再展開して過剰打点を出して蓋をしたり、《死に所》をパクって立場逆転させたりなどなど、余罪を多数発生させることになります。

 

《あたらよちよに》~S6-2

切札であっても打ち消すことができました。とはいえ軽量切札は打ち消しても未使用に戻る上1フレア与えてしまうため、現在と比較して意味が大きいのは《月影落》《クリムゾンゼロ》《ゆらりび》《ギガ介》くらいでしょう。

これらは高速化した現環境だけ見ればあまり採用頻度が高くなく、別のカードでも一定の対策ができるため、単にこのカードだけを解放時の影響と考えると低い位置に置かざるを得ません。とはいえ切札でも打ち消す切札対応で、リーサル時は2/1として使えるという性能は破格であり、環境が少しずれれば大きな存在感を放つポテンシャルは十分だと思います。

 

《散華刃》~S8-2

《阡》~S7-2

《灯》~S7-2


これらはまとめて説明したほうが良いでしょう。次々とナーフされていったカムヰの攻撃カードたちです。(2枚は行動と付与ですが……)

カムヰには時間制限があるため、相手のオーラや対応を貫通する能力が一定求められますが、結果的にやりすぎていた部分を削ったのがこの下方修正になります。

全てを持っていた頃のカムヰは《阡》《暁》のどちらか都合が良い方(時には両方!)を用いることでほとんどの防御力を乗り越えることができました。

とはいえ、このうち1枚が返ってきても《散華》が弱くて《阡》が当たらんとか、《暁》ラインまで落ちてこないとかになりそうなのでまとめてこの位置です。ちなみに2枚帰ってきたらA相当は余裕なんじゃないかと思います。

 

《理》~S8-2

行動カードの使用を大きく制限しつつ、おまけにライフを回復します。

ヴァーミリオンフィールド》対策に作られた(らしい)カードですが、実際は悪い意味で汎用性が高く、行動切札を中心にしたギミックにも有利をつけていました。

高頻度で出てくるメガミがやたら支配力のあるカードを持っているのは体験としてかなり不快だったので下方修正されたわけですが、上述したようにカムヰの攻撃力がやや落ちて、《理》抜きでの採用理由が少し低下したので影響小と言えるでしょう。

 

 

 

 

【Aランク】

《浦波嵐》~S4

ここからは記憶にも新しい、令和生まれの怪物か

もしくは禁止カード経験者、

果ては歴史に名を残す、単体で異常なパワーを持つ大罪人のどれかです。

 

第一弾はこいつ、なんてことのない《浦波嵐》。

ただし終端はありません。ん?

オーラ2軽減の硬さはこのゲームをはじめてユリナを触ったらすぐにでも理解できるでしょう。多くのメガミにとって主軸となる攻撃である2/2,3/2をほぼ無効にします。そのうえで相手のオーラまで剥がせるなんてめちゃくちゃ贅沢。とはいえ、他の対応が使えなくなるので使いどころが難しい、そんな一枚です。

なんですが、終端が外れるとそのデメリットが全くなくなります。他の対応と合わせて持つことで、それぞれにとって有効な攻撃をピンポイントで消し、かなり安定して決死を踏むことが出来ます。

更には攻撃カードとしても有効です。単純に2/-を打つと4/4が当たります。《月影落》を打つフレアがないにしても、このカードは単体で通常札1枚以上の価値があります。

しかもユリナには《柄打ち》があります。合わせればライフ1点オーラに3点です。あとは3/2以上の攻撃が全部当たって終わりです。

《足捌き》の項でも言う通り、正直ユリナのカードの多くはやや力不足になってきましたが、これが返ってきたら《浦波》個人群としてやっていけるくらいのポテンシャルはあると思います。

ちなみにA2ユリナの方はもっとダメです。リーサルでは確実に《阿吽》を誘発させてから動けますし、《柄打ち》がなくても《問答》からオーラを壊せます。

 

《不完全浦波嵐》~S4

現代基準では構えづらく、対応としてかなり扱いづらいこのカード。とはいえこちらも終端を失ったら攻撃カードとして許されざることになります。

《柄打ち》→《不完全浦波嵐》4/-からオーラダメージ2以上の攻撃を全弾ライフに入れられるようになるため、決死で生き残り、間合2に着地さえしていればまあだいたい勝ちます。自分が《乱打》を持っているのがまずく、ライフ4以下はほぼ問答無用でリーサルと言ってよいのも恐ろしい。

現代にはびこるレンジロックや中空系に対して戦いづらいように見えて、相方が一定程度殴れれば《不完全》から逆リーサルか、無理やりの《月影》《乱打》でワンチャン掴めてしまうので許されることはないんじゃないかと思います。というかこれくらい凄いものがあれば、前に行けさえすれば勝ち、と割り切れてしまえるので……。

 

バックドラフト》~S4

-/Xにも載っていました。主にやらかしていたデッキはヒミカ/Aトコヨです。序盤の連撃と《奏流し》だけでライフを取りきってしまうデッキで、ほぼコレ単体のために下方修正されました。

そのうえで、強化された《円月》や新カード《ミハテヌハテ》《弓流し》にも乗ります。元々強い組みあわせが、新たに対処不可能な詰め性能を獲得してしまうといよいよ近距離を完全に締め出してしまうでしょう。早めのナーフは慧眼でした。

 

《影菱》~S1

伏せ札から打つと3/2対応不可です。痛すぎ。3/2から《鳶影》するともう一回3/2が打てて問答無用のリーサルです。これだけでも理不尽ですがアグロ再構成による圧力が別方向に高くなります。自分のライフを1削れば相手のライフが2減るのは手札破壊と別の不当さがありますし、運ゲーが過ぎます。トップ《反乱撃》《刻み刃》連打もびっくりの理不尽。

新たに《虚魚》による連打や《追尾撃》《錬成攻撃》などごまかす方法も増えてしまったので猶更危険な一枚です。

 

《忍歩》~S2

両矢印です。今のオボロが《虚魚》を使ってやっと手に入れられる力を常に使えるようになります。レンジロック耐性の上昇だけでなく、自然に入れられる《鳶影》対応両ステップであるので《鳶影》自体の価値も上がるのが偉大です。

間合3でも《影菱》ケアをさせられたりもして押し付け性能も高くなっており、手札に頼ったデッキを食らいつくします。未だに許されない一枚でしょう。

 

《はらりゆき》~S8-2

記憶に新しいこいつ。説明は割愛します。

正直今の《しこねこ》+《はらり》がどれくらいの力を持っているのかいまいちわかりきっていないところはありますが、1枚の影響力、というか間合3と6の影響力は計り知れないでしょう。単体採用時のスペックや、対応や相手の間合操作に対する脆弱性が段違いです。というか単純なカードパワーがBランクの連中に比べてめちゃ高いです。

(最初はBランクに置いていましたが冷静になった時そんなわけなくね?と思い、するっと上にあがりました。見直し大事だ……。)

 

《Form:ASURA》 ~S5



遂に禁止カード経験者ご本人の登場です。

まず、間合1で攻撃できます。疑似的なクリンチ戦略まで可能です。うおおお毎ターン《魚吊り》!

また裏の《Shield Charge》に当たるとまずいので、基本動作に対応を吐かせられます。そうなると畏縮もしません。詐欺られている気分です。

それだけではありません。変形した瞬間に山札と手札を破壊します。《Roaring》でリソースを絞りつつ変形してからのハンデスは大概のデッキを機能不全にできます。

さらに、先攻を取れると相手は3ターン目のドローができず、手札が確定するターンを奪えます。なので同型対決であっても大きく先手が有利になるという歪みもあり、これも修正の一因です。《甲矢乙矢》さん!?

また、手札の重みや折衝の重みはカードパワーが上がった現在ではS5よりも増しているので危険度は上昇しています。《Steam Cannon》でダストがなくても変形できるようになっているのも追い風です。

 

《獣爪》~S1

0-2 2/2

痛い!説明不要!間合1で3/2を撃たれると痛いとは前の項で説明しましたが、間合0で2/2を撃たれるともっと痛い。前ステップは常に効かず、裏に《風神爪》とか《風雷撃》があるので激痛です。アナザーなら「嵐の力」でバフして3/2。重すぎます。

単純にリーサル計算間際の重みが3/1と違いすぎるので、一度試してみてください。飛ぶぞ。

 

《残響装置:枢式》~S3

相手ライフをダストに送れ、間合制限がないバージョンです。

まず、相手のフレアがないので返信の難易度が下がります。

加えて、間合制限がないことで、近間合で変身してそのまま《静寂》でハメることができます。

禁止となった《大重力アトラクト》のような派手なカードがなくても、《影の翅》を使い中空で攻撃した後に何かしらの前進札を使えば間合1~0での変身を十分に狙え、後隙もありません。

しかも変身後のライフ減もありません。何かの拍子に高いライフで変身できると、行動回数が増えます。《大破鐘メガロベル》や《理》などから完封盤面が作れます。

現代のAウツロの勝ちパターンより強い局面をより簡単に作れる恐ろしい奴。納得のこの位置です。やはりカード更新には反省を生かされている訳ですね……。

 

《桜花眩く輝かん》~S6

何の変哲もない《四季めぐ》や《指揮》を禁止に追い込み、最終的に本人が禁止になった悪党です。

適正距離ほぼ全域です。遠い間合で《ひとり目覚めて》を開け、近づくことなく《桜花》を育てていればそれだけで一定の対面に勝利できます。リソース面の苦しさはまだ残っているとは言え、毎ターンの移動が不要なので相手に対して常に有利な間合いに立ち続けることが出来ます。勝利条件を「これを撃ち続けること」にする邪悪さもあり許されざる1枚です。(なお、こいつの同期にカナヱがいたせいでバレるのが少し遅れた模様。)

 

《八葉鏡の徒桜》S7-2

1シーズンだけ活躍していた幻の形態。間合制限(というか間合)が8以下であり、初手《幻影歩法》から容易に使用できます。

そのうえで変換の度の畏縮もないため、毎ターン再構成して《徒寄花》を高速で作成したり、必要な時に《本当の怪物》を持ってきたり等等。

切札の選択肢がないわりに通常札の枠を割くのは重く、強力な組み合わせは限られていましたが、ホノカとの組み合わせなどでは対応不可であることを悪い意味で生かしきっていました。現代ではアキナと組んで対応不可だけで詰めたり、Aトコヨと組んで山札を積み込みつつ《徒寄花》を引きに行ったりできそうなので、なおのことアウトでしょう。

 

《脚本化》~S7

1-9 1/1で、回収にリスクがありませんでした。明確にこのカードはカナヱのアキレス腱であり、何枚ナーフされてもしぶとく生き残り続けた元凶です。

その最たるものが強力なビートダウンです。繰り返し使えるカードに1/1がついているというだけでまあまあ痛いのは《ホロ苦無》で体感していることかと思います。

裏に《空想》《演出化》を添えておけば火力は近距離ビートとして合格点以上になっており、そんな奴が小回りの利く妨害をたくさん持っていたためにトップの立ち位置を走り続けていたわけです。

戻ってきたら当然のように大活躍するのが目に見えます。組める範囲の広がり方が怖い。

 

《封殺》~S6-2

禁止カード経験者のひとりです。

納が2でした。結局持続ターンは同じなのに、これの何が違うの?と思うかもしれませんが大きな差です。

序盤に貼りやすいのもありますが、最も大きいのは「再構成に混ざり2ターン連続で使用できる」点です。簡単な話としてリーサルが2ターンずれます。高速化したビートミラーでも、終幕によるカウントダウンでも、そんなことになったら普通に負けです。

また、切札ギミックに依存したデッキの場合も即座に負けです。範囲広すぎん?

カードの特性上、どんな対面でも一定以上意味を持つ性質を持つこともあり許され難いでしょう。

 

《斬り払い》~S7

これまた禁止カード経験者です。ついでに一時的なルール改定までさせています。

1-4はなんでも1ゲージで消します。攻撃後効果も消します。

近距離は撃ち合ったら必ず負け、コントロールや中距離は移動札、全力札、リソース破壊札を消され負けます。つまりほぼ全ての対面に有利をつけうる性能をしています。

そのうえで、ゲージが+1。+2とは非常に非常に大きな差があります。

たとえばライフに当たる攻撃を打ち消した結果、ライフが5を下回らなくなった場合、単純に次のターンを見てゲージ量はトントン。それよりも前の攻撃を打ち消した場合も、ライフが5を下回るターンが遅くなるのでトントンです。

つまりゲージを失っていないので、1/1が飛んでライフを守れている分撃ち得カードになります。

おまけにリーサルで振れます。《散華刃》《暁》をアクティベートできるので割とシャレになりません。

釈放された途端、環境の近距離メガミはほぼ全てカムヰに差し替わることになるでしょう。

 

《神授》~S8-2

この辺から影響を身体で感じられる枠。文章を少し削ります。

まだ差し変わってからの影響を真に図り切れていないのでまあアレなんですが立ち位置としては間違いなくここ。どうして《魚吊り》も使えたんですか???

 

《直接金融》~S8

《源上安岐那の御明算》~S8


微妙なナーフ解除によりS9環境大注目のアキナ。割れない《直接金融》でも、宿しが難しい《御明算》でも貰ったらたちまち頂点でしょう。

 

 

《金屑纏い》~S8-2

《ウバラザキ》~S8-2

ミソラがきついかもとはいえ、まだ赤札生きてるのでシスイやれそうな感じしませんか?(カードの解説になっていない)

普通に片方無傷になるとお話が変わりすぎるのではないかと思います。両方ともここに挙げられているカードたちと並べて遜色ないパワーの持ち主でした。ありがとう。

 

 

【Sランク】

《壬蔓》~S2

ここからは対戦相手にゲームをさせないレベルのカードになります。解き放ったら最後、ふるよにの多様性や組み合わせの面白さ、その大部分が損なわれるだろう連中です。(なお使ってる方は気持ち良すぎるので面白い模様)

今を生きる皆様からしたら信じられないことが書いてあり、驚くかもしれませんが、全て過去に生きた真実です。

トップバッターは《壬蔓》、通称青ミカ。間合制限もなく相手のオーラを問答無用でフレアに送ります。

収支だけ見れば今の《壬蔓》と変わりませんが、遠距離や近距離で使え、対応の余地もないのが邪悪でした。

《誘導》と組み合わせて対応不可でオーラを剥ぎ《遠心撃》《月影落》を当ててよし、

クルルと組んで素早く《びぐご》《どれでび》から《あくせらー》《分身の術》《鋼糸》を確定ヒットさせてもよし、

超遠距離で使えるのでヒミカの連撃に混ぜてよし、

1~2距離で《雷螺風神爪》を連打してよし、

などなど、使い勝手がおかしなことになっています。

オーラを構えるという対策が寄与しないこと、コストがないどころかマイナスであること。そのために常識はずれな方法での死をたくさん作りだしました。

カードゲームにおける「コスト」「条件」「受け手の選択肢」の大切さを教えてくれるカードです。

 

《Thallya's Masterpiece》~S2

元禁止カードの1枚。

ざっくり言うと、今のこのカードでは許されない邪悪な挙動を3つ持ちます。

1.騎動するときに造花が足りなくても移動できる→まあこれはちょっと強いくらい。《Burning》の使い勝手がかなり良くなるのは嬉しいですね。

2.相手ターンでも使える→《Turbo Switch》があればほとんど何でも回避できるようになります。これと《Omega》なんてあったら何も通りません。1.により造花が1個でもあれば対応として機能するおまけつき。ほぼ無敵になります。

3.《YAKSHA》でもOK→集中力と造花がある限りBeta-Edgeを使うことが出来ます。すべてのリソースが2/1になり、2/1よりも強い攻撃は当然2/1以上になります。おまけに、最後は騎動を繰り返すため、他の攻撃をすべて振ったうえで間合0か10近くまで逃げ切ることが出来るので返しのリーサルはありません。

余りにも一方的な支配力。傑作が過ぎる。

 

《Form:YAKSHA》~S1

変形時効果で、相手は手札と集中力をすべて失い畏縮します。はい?

返しは相手が2リソースしかないので普通に考えたら死にません。なので、変形が全力であることのリスクは全くもって無くなります。

しかも変形後に使えるBeta-Edgeが便利なのは何も変わらず。生きて帰ってきて、フルリソースでリーサル。理想的な動きです。

ちなみに全盛期は《BlackBox》《MasterPiece》も強化された状態で使えていました。あまりにもサリヤ一強です。(大規模優勝はしなかったのですが……)

 

《暴風》&嵐の力 S5

0-4 2/2 をはじめとするシェフの気まぐれレシピ。何かおかしかったので取り除かれた風神ゲージ。もはや伝説。

0-2 2/2 とか2-4 2/2とかあったじゃないですか。アレよりも強い訳ですからね。頭おかしい。

基本的に現在の嵐の力に比べて1ゲージ分以上強く、そのうえで上限値まで高かったため他のメガミではほとんど太刀打ちできないほどのパワーを持っていました。

単純に、《陣風》+《暴風》+《風神爪》だけで、

で2/2→+0/+1した《暴風》の2/2→2/2→2/2

そこに裏の攻撃と《大嵐》です。シスイもびっくり。

サイドディッシュも豪華です。今も変わらぬ移動や集中ドレイン、バフをお安く。さらにはドロー。ルーティングじゃなくてドロー!?と驚くかもしれませんが、あんまり関係ないです。引いたカードが0-4 2/2より強いことはあまりないので……。ただし《暴風》を引きに行くときは強い。狂っている。

とはいえ、多くのメガミとも組め、使っても使われても楽しかったカードであり、このランク帯の中では最も惜しい存在です。やはり《ブルードラゴン

 

《風魔招来孔》 ~S3

0コストで、閾値が3/6/10です。よく見なくてもおかしいですが、よく見るともう少しおかしいところがあります。

最もメジャーな連携、通称《強りっこ》というものがありました

《招来孔》→《風神爪》《纏回》《風神爪》《旋風》。これが6コスト、ゲージ6-4で最大火力です。軽すぎますし、切札オブジェクトだけで攻撃して2点貫通します。手札消費は0です。ん?

それでもフレアが足りなければ、《招来孔》→《旋風》《纏回》《旋風》《風神爪》が4コストです。普通に切札2枚セットとして見た時は《ウバ》《ハドマ》より痛いレベルの威力が出てます。これも物足りなく感じてしまうのが恐ろしいです。

しかも、《風魔天狗道》が3~4コストで構えられていたのも恐ろしい話です。

5歩移動されたら基本的にリーサルは取れず、その返しに4コストコンボから通常札で小突かれて死にます。やってられません。

当時はこれを使うのが直接勝利につながるため、無理やり相方の弱い通常札を使ったり、《呼び声》《風来の知恵》を使っていましたが、今はそんなことをする必要はありません。1枚で複数ゲージを稼げるカードや序盤からアドを稼げるカードが非常に多くなっており、デッキパワーを下げずに《招来孔》を使いこなせます。

試しにライラ/レンリ(Aレンリ)あたりを使って《招来孔》を入れてみましょう。ナーフ前のこいつを釈放したらろくなことにならないのが分かると思います。

 

《残光》~S6

禁止経験者のひとり。

じゃんけんぽん!先攻!ピーハン!

《思考囲い》ならまあある程度許してやらんでもないですが、手札1枚が重く、同じカードを2枚積めないふるよにでは許されない理不尽な挙動です。

《ASURA》とも違い予備動作すらありません。そのため、ギミック系はすべて破壊。中盤から終盤にかけても活躍して対応も攻撃札も飛ばせます。相手がカードを引くタイミングもわかるので《封殺》してまた《残光》すればモーマンタイ。

カナヱが素朴に強すぎるのとは別ベクトルの強すぎるカードでした。なお、ミラーだと《残光》で相手の《残光》を抜くのが一番強いので、先攻の強さがさらに際立つのもクソポイントです。やっぱり《甲矢乙矢》さん……

 

たまゆらふみ》~S6

またまた、禁止経験者のひとり。

簡単に言うと、常に構想を張ることが出来ます。《断行》《脚本化》が不要になるので通常札を存分に使うことが出来るようになります。さらに、単純に構想の進みが数ターン早くなり、すなわち単純に終幕や赤幕でのゲーム終了が速くなることを意味します。特に現代は相方の通常札の質が上がっているので意味は絶大でしょう。

ただ、全盛期を体現したのはどちらかというより後述するこいつです

 

意志の面及び金幕に関するルール変更 ~S6

完全にカードではない存在ですが、ここに入れないわけにはいかなかった。

意志の面を使うと1ターンで通常の構想を進められました。そのため幕が進む速度が現在許される限界を超えています。《鼓動》《殺陣》が特に危険で、殴りながら幕を進めると、その先には金幕が。オーラ・ライフダメージの両方を上げるといくら何でも死にます。

特にヤツハ/カナヱやチカゲ/カナヱなど、《桜飛沫》を軽い切札で達成できつつ、ライフダメージの大きい組み合わせの火力はすさまじく、4,5ターンでリーサルが取れました。流石に上限を超えています。

その裏では、6ターン前後の終幕達成もなされていたりしましたが、注目度は低かった印象です。だって金幕相手に勝てないもんね。はい。

 

《黒き鎧》~S8

もっとも最近の禁止経験者。めちゃめちゃ硬い。

相手ターンに対応として使っても一定以上の硬さがありますが、裂傷と相手の攻撃対応を駆使して納を9~11程度にし、相手の攻撃を長時間シャットアウトするというのが主な使われ方でした。立ってしまうとそのまま逆転の目を摘んで勝ち、簡単な話です。

当然シスイ本体が未だに一定以上の性能を持っている以上戻ってきたらNGなカードなのですが、正直Sランクの連中だと最もAに近いのではないかと思います。正直悩みました。敵が強すぎる……。

 

 

【まとめ】

こうして画像にして並べると圧が凄いですね。オールスター感。

最初にも書いたように、このゲームもなかなか歴史が長くなったなあと感じさせられた企画でした。

もしも気になるカードがあれば読み替えで試してみてはどうでしょうか。愉快な気持ちになれること請け合いです。

そして、遅刻して申し訳ございませんでした。もう少し分量を調整すべきだった……。

 

 

画像:ふるよにコモンズ BakaFire/TOKIAME

 

 

【Whirling Witchcraft】キャラ評価たたき台

どうもたひてふです。今回はふるよにではなく布教記事でもなく、直近にハマったボードゲーム、『Whirling Witchcraft』の攻略記事になります。

 

ほとんどカードを選ぶだけのシンプルなルール、15分以内に終わる軽さと、プレイヤーの実力が出る強いインタラクションを両立した、とんでもないゲームでした。日本語版が出る前に輸入して遊び倒しています。沼った。

当記事は、インストして眺めていたゲーム、自分で遊んだゲーム合わせて多分100回以上を踏まえた上の、現状のキャラ評価ならびに主な戦略のまとめになります。

 

用語: 以下で使う当記事独自のもの。

作業台…”workbench”のこと

大釜…”cauldron”のこと

魔法陣…”Witch’s Circle”のこと

線攻撃…1~2色に特化して攻撃すること

面攻撃…下級資源全てを含む3~4色で攻撃し、決壊した色を狙うこと

○○サイクル…下級資源赤,青,緑のいずれに関係するかを除き、同じ効果を持つカード群のこと。サイクルについて言及するとき、下級資源にあたるところはA,B,Cを使う。色の順番は赤青緑となっていて、例えば2色ABが嚙むサイクルには赤青,青緑,緑赤の3枚が含まれる。

例:以下はIncantationサイクル, 黒→黒ABとSummoningサイクル, AA→白BB

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(並びはこの記事での評価が高い順です)

SS

Uncontrolled Powers

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初期資源 黒白赤青緑-00222

レシピ公開前に1色選んで獲得しなくてはいけないというデメリットを背負っているように見えて、ほぼデメリットではない。

初手で黒3つを生成することで、初期レシピを3ターンの間確実に動かせる。このとき黒消費レシピ、特にThe Secret Summoning(黒黒→白青青緑緑)をピック出来ると宇宙。黒3つを沸かし続けて速度で勝てる。

上手くいかなかった場合、2t以降は特定色消費多めの奴を取る→その色を出して殴る、を繰り返すのが強い。上家がその色で攻撃を始めた場合は、効果で他の色を獲得することで、先ほど取ったカードを防御として活用して受け流せる。攻撃に使われていない色を増やす分には上家の得点にならないし、その色を消費するレシピを後から取ればよい。

結論、速攻ができ、初期資源の少なさ故速攻に強く、防御もしやすく、特性上資源絞りにも強いキャラとなっていて最強である。弱点としては、その性質上資源が満杯になりタイブレイクで負けやすいところ、比較的面攻撃に弱いことが挙げられるが、速度が高すぎるので些細な問題である。

 

S+

Hidden Power

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初期資源 黒白赤青緑-00444

ゲーム中一度、資源を5色支払うことで任意の色を3出せるレシピを持つ。下家が決壊し始めたタイミングでその色を出せば3点相当が取れるのは一見して分かるが、全色を消費するため上家がどの色で攻めてきても常に1点防御として機能する点も見逃せない。結果、最終ターンで使えば実質4点スイングである。※なおこのゲームの勝利フラグは5点

基本的な流れとしてはバニラに近く、最低限の防御をした丸めのピックをしながら通りそうな色を押し込むのが良さそうか。固有レシピ持ちでありながら速攻ルートを取りにくいのには注意。



S

Spider Summoner

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初期資源 黒白赤青緑-10252

白3→青5というド派手な固有レシピを持つ。本アルカナや釜アルカナをからめて一気にリーサルを狙うのは強力。準備ができるまでは青産出や白産出を優先しつつ防御を意識して立ち回れば、リーサル打点が高いことから「同時にフラッグが切れる→点数差で勝利」を狙いやすい。

しかし下家はそれを見越したピックをすることが出来るので、青消費多めのカードを2枚と白消費可能なカードを取られると捌き切られてしまい、意外と打点が不足することも。また「取りたい青産出カードは青を消費しないがち」なこと、「青消費カードは下家が取る」こと、「自身の青初期資源が多い」ことから、上家が速攻で青の線攻撃をしてくるとアッサリ死ぬ。人に蜘蛛を押し付けるくせして自分は蜘蛛の扱いが下手な萌えキャラである。

上家は白産出を絞りがちになるので自分で産出できる機構をつくっておきたいが、上手くいかないときは本アルカナに頼ろう。白防御を兼ねて集めた白+A→白+B/C(天体Elixirサイクル)を白打点にしつつ白3→青5が動かせたりしたらアツい。

 

Trickster

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初期資源 黒白赤青緑-11535

奇数ターンは赤赤→緑緑、偶数ターンは緑緑→赤赤の固有レシピが使える。プランを練りにくいように見えて、攻撃と防御が1ターン分速いので面攻撃の速攻に適しており、上家の面攻撃にも強い。直観よりはかなり強めのキャラ。赤と緑のうち、下家を見て受かりにくそうな方に寄せていくと良いが、特化しすぎると2ターンに1回火力が落ちるのが響いて打点不足になることも。下家は固有レシピの向きに合わせて防御ピックをするとしのぎやすい。上家は青、白、黒を中心に線で攻めて資源を絞り気味にするのがよいか。

 

A

Potion Brewer

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初期資源 黒白赤青緑-02444

釜アルカナを獲得する度、作業台→大釜ができる固有能力を持つ。本来の釜アルカナの効果とも両立する。リーサル時は攻めと守りのうち、不足している方を補える(時には、両方使える)効果で非常に優秀だが、終盤に困る色を読めない場合、序盤に使っても下家に資源を献上するだけになりがちである。終盤は、The Lost Arcana及びThe Vortex Potion(それぞれ釜アルカナを2つ獲得できる)での効果2回誘発ができると宇宙。

色ごとの得意不得意は少なくピックの方針を決め打ちしなくてもいいのは評価点。



Blessed by Fey

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初期資源 黒白赤青緑-10550

無から白緑を生成する固有レシピを持つ。下家に白の負荷を常にかけられ、白を消費されたとしても全体の資源量が増え続けるため、場全体を短期決戦志向にする。結果、長期戦前提の連中ほとんどに強い傾向にある。資源絞りにも極めて強い。

下家が白緑速攻を決め打ちしたピックをしたり、白の消費に困らないSpider SummonerやSpellbook Scholarだったとしても、Ritualサイクル(白赤青緑⇔黒AA)やRune of Horror(白緑緑→黒赤青)をピック出来れば黒寄せの速攻に切り替えられて柔軟性が高い。

ここまで強いことばかり書いてあるが、防御に関してはほぼバニラなうえ、赤青は初期資源が多い分速攻に弱いので注意。

 

Frog Whisperer

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初期資源 黒白赤青緑-01219

緑緑緑→任意の色の固有レシピを持つ。初期から緑を9個持っているので3ターンは確実に動く。黒を固め撃ちして受けきれなさそうなら速攻を仕掛け、黒を受けるレシピをピックされたら処理できなさそうな別の色に切り替えるのが主な筋。 

他の色で攻撃する時、固有レシピの効果により、ある程度までは緑を生成するカード全てが他の色の線攻撃に貢献することになる。直接攻撃するだけでなく、固有レシピから「攻撃したい色を効率よく生成するレシピを動かすのに足りない色」を出すことで防御と攻撃を両立しつつ余分な資源を絞ったりもできる。

総じて、線攻撃に極めて向いているキャラ。

また、常に緑を消費し続けるため、初期の保有数に反して緑で死ぬことがほぼないのも防御面での強みである。

おまけとして本アルカナを初期から持っているが、序盤に資源が余っている段階で暴発してしまい、逆に本アルカナを奇数に調整してリーサルに備えるのが難しくなりがちである。寧ろデメリットかも。

弱点としては、面攻撃ではやや他の能力に劣ること、緑を大きく消費する他のレシピを活用しづらいことが挙げられるだろうか。



B

Daredevil

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初期資源 黒白赤青緑-01444

意味・対訳 向こう見ずの人、がむしゃらな人(weblio英和辞典, 2022/01/16閲覧)だそうですが、命知らず、という意訳が綺麗で好きです。

レシピを選ぶ時手札からランダムに1枚選ぶことで、レシピ公開後好きなアルカナ1つの効果を発動できる。ドラフトゲーでランダムピックは無理だろ、と感じるかもしれないが、どうにもならないものを引いても本アルカナを出せば動かせるので、意外とリカバーは効く。

無論、一番取りたかったものを引けば、単純に得しかしていないことになる。また、役割が変わらないカードが複数あるときならばリスクを減らせる。

とはいえ釜アルカナを動かした1点は、最初からレシピを持っている連中の火力ボーナスとトントン程度。瞬間防御力を鴉アルカナから出せるのも偉く見えて、瞬間防御力が欲しいリーサル直前は自分でピックしたくなるので無意味になってしまう。

総じて、このゲームにおける戦略の重要性に比して、戦略を半ば捨て運ゲーを始める利益が十分かで言うとやや足りないくらいの印象である(足りちゃってこいつが最強になるとゲームの面白さを損ないうるので、素晴らしい調整ではあるのだが)。

とはいえ、毎回能力を使ったうえで最も取りたかったカードを取れたら、コンボを完成させた上位勢よりも強い(気がする)ので、理論値は高い。しかし期待値としてはこの辺。総じてギャンブラー気質のジョニー向け。



Spellbook Scholar

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初期資源 黒白赤青緑-12333

各ターンに一度、白2を払って本アルカナの効果を発動できる。白防御はこれだけで十分と言って良い。この効果があれば要求が厳しいレシピでも動かし放題なので、白を生産するレシピを取りつつ、白が足りない時はレシピから本アルカナを得ることで代用としながら上家に負荷をかけていきたい。

だが、白を十分に得られる状況では、Spider Summonerであれば青5を生成してリーサルが狙える一方、Spellbook Scholarは白を消費しても直接的に打点が伸びている(取ったレシピ以上の火力が出る)訳ではないので、やや見劣りする。

資源が不足気味で本アルカナを活かしたい状況でも、無理やり資源を沸かしてレシピを動かせるUncontrolled PowersやBlessed by Fey, ランダム性こそあるが本当に元手の要らないDaredevilの方がより直接的解決を望みやすい。

結論、そこそこやるが同じようなピックをするなら別キャラだともっと強くね?という枠。ライバルが強い。

とはいえ受け強めのピックをした後、そのカードが動かなくなったら能力で動かすことができること、ピックの方針が自由であることを踏まえると、防御面ではSpider SummonerやBlessed by Feyよりは有力かもしれない。(Uncontrolled Powersさんは知りません)

 

Clairvoyant

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初期資源 黒白赤青緑-12444

知らん単語だったので調べたら

形容詞

1透視の,千里眼の.

2鋭い洞察力のある.

名詞

千里眼の人

だそうです(weblio英和辞典, 2022/01/16閲覧)。

能力は、手札上限が5枚になるというもの。各ターン各プレイヤーはカードを手札上限になるまで引くので、上家はカードを引けず、自分はカードを2枚引ける。人間の根源的欲求であるドローの権利を奪えるので、起こった現象に比べて滅茶苦茶気持ちがいい(※個人の感想です)。

下家が持っているレシピを(1R目を除き)全て把握できるので、先読みしたピックをすることでかなりの防御力を手に入れられる。とはいえ受からないカードを自分で2枚引いた場合は無理なんでOffer Rematch。

しかし、耐久したところで他プレイヤーより高いリーサル打点を出すことが難しく、しかも多人数ゲームで1人を縛る行為は勝利に近づきづらいので、キャラパワーとしては低めという評価。そもそも干渉できない上家以外が都合の良いカードを揃え続けた場合、能力の差で出力負けし続けることになるのも悲しい。2人プレイならAランクくらいかもしれない。

 

C

Whirlwind

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初期資源 黒白赤青緑-00555

全てのカードをS字の如く上下逆に置ける効果を持つ。S字とThe Lost Arcanaを除いた上下反転させる意味のあるカードは60枚中37枚なので、ピックの選択肢は約1.6倍になる。基本的にカードは入力より出力が多いので、反転は資源を絞ることになる。なので、勝ち筋は線攻撃になりやすい。効果で線攻撃を狙う際の有効牌を引きやすいのも高相性。特定の色の防御札が必要な時にも便利。

逆に反転させることで火力向上につながるのは、The Shadow Curse(黒白青赤緑→黒黒),The Book of Midnight(赤赤 青/緑 青/緑→黒), Offeringサイクル(AAA→白BC)あたりだろうが、いかんせん数が少ない。

弱点は、反転させない場合が最適な手札の際は実質バニラなこと。並びに、他のプレイヤーが都合のいいカードを揃え続けた場合出力負けすること(Clairvoyantと同じ)。そのため、反転が直接勝利に結びつくことは少ないのではないかと思い、この位置。



Witch of all Trades

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初期資源 黒白赤青緑-11555

5色全てを生産して大釜に入れたターン、大釜から1つを自分の魔法陣に送れる効果を持つ。黒や白を揃えるのが難題だが、釜アルカナの効果でもOKなので、一時的に満たすだけなら意外と簡単。

資源をギリギリまで絞りつつ横に揃えてクロックを刻むのが能力を活かした勝ち筋。とはいえ回復のために資源を生産せずにはいられなくなるので完全に絞るのは難しい上、1点では勝ち切れないのでゲームを引き延ばさなくてはいけないが、引き延ばすとレシピ持ちが高打点を出して6点以上取ってしまい負けることが多い。

普通のピックをして終盤1〜2点盛る使い方だと、固有レシピ持ちや、Potion Brewerより打点が低くなりがち。

総じて、ロングゲームでしか活きない上他のロングゲーム向け能力に比べ力不足に感じる。2人戦前提で、徹底して資源を絞れるならなんとか……?

 

 

内容は以上になります。

キャラ評価における共通の観点としては、

・基本的に攻撃は防御より優先される。しかし上家の速攻を成立させない程度の防御は必要。2人プレイの場合はその限りではない。

・能力を含め防御に特化するとかなり死なないことが可能だが、自分が勝つには十分な打点を出すギミック(固有レシピ等)が必要。

といったところでしょうか。どのキャラを選んでもこれを頭に入れておくと勝ちやすくなると思います。誰かが勝手に死んでどうにもならないこともありますが……。

 

あくまでも一つの目線からの評価なので、鵜吞みにしすぎず一つの参考にしてくれればと思います。

 

【ふるよに】目覚めし花のアラカルト

※当記事はふるよに Advent Calender 2021 に参加しています。

adventar.org

お久しぶりです。アドベントカレンダーの時しか記事を書かない人間になってしまいました、たひてふです。

拡張が出て湧いているこの頃ですが、さらなる盛り上がりの一助とすべく筆を執らせていただきます。

今回は、新拡張の中でも比較的不遇と言われがちな『完全態』ヤツハについて、現状の所感と強そう、面白そうな動きをまとめて解説した記事になります。(※筆者もまだよくわかっていないなりに書いているので、その辺は納得の上でお読み下さい。)

 

現状の評価に頷けるところはありますが、将来的にもう少し遅い環境になったならば活きるポテンシャルがあるのではないかとも思っています。象徴武器が「徒花」でなく「花」なんですから、実を結ばず散るなんてことにはならないでしょう。きっと。

 

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(サムネみたいなサムネがあるとブログがブログみたいになりそうなので作った)




 

1.概要

『完全態』ヤツハ(以下花)の特長は、他の切札全てを代償に手に入れたカード《八葉鏡の徒桜(徒桜)》に集約されています。

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基本的に、よくある先開け系切札です。特徴として、適正距離のある攻撃札なので間合10で宿して開けて纏ってとかができません。「どうせこれ開けるから2宿しするし、《弛緩毒》をダストないうちに納1で吐いたろ~」もダメです(1敗)。

その効果は、簡単に言えば「再構成の度、手札か捨て札のヤツハのカードを別の強力なカードに変換する」という意味です。通常の決闘ではゲーム中に2~3回しか再構成をしないので、単純に2,3枚しか変換できません。

山が残っている状態で再構成を行う(俗にいうアグロ再構成)ことで、変換の速度を早めつつ、獲得したカードを使う回数を増やし、より多くの恩恵を得ることができます。とはいえ「引いたカードしか使えない」し「引いたカードしか変換できない」ので、その場合はどうしてもアドリブ要素が大きくなります。しかも、(当たり前ですが)獲得したカードを使わないとフレア消費と切札枠の元は取れないので、きちんと計画を立てないといけません。計画を立てたところで十分に得する前に倒されたりもしますが

つまり、アドリブありきの計画という一見自己矛盾したものが求められるわけです。

ここでは、その計画のうちスタンダードな一例と、イレギュラーな一例について紹介します。

 

2.ビートダウン

ヤツハはオリジン版(鏡)からして間合3-4を得意とする中近距離ビートダウンメガミであり、アナザー版である花でも同様に《星の爪(爪)》《昏い咢(咢)》《幻影歩法(幻歩)》を入れ、残りに相方の攻撃札を詰め込む形が機能します。ただ、《六葉鏡の星の海(海)》《双葉鏡の祟り神(祟り)》がない分リーサル間際のやり取りがきついので、それを補える切札を持った相方が望ましいです。(※条件①)

 

基本的には、1巡目に《幻歩》《爪》《咢》をそろえてオーラ5の上から2点取るおなじみの流れから、2フレア使って《徒桜》を開けます。近年は前進拒否によりリソースが足りないことが多いですが、その場合は《徒桜》を先に開けて、纏いで接近を拒否してから4ターン目に攻め込むことになります。

どちらの場合でもまずは《咢》→《深淵の大口(大口)》、間合が近い場合は《幻歩》→《幻影連携(連携)》から変換し、次にもう一方を変換します。最初の折衝を過ぎれば大きな移動はヤツハ中心の決闘で不要になりがちですので、《連携》に変換することで攻撃札の密度を上げ引きムラを抑えましょう。

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《大口》はシンプルに《海》の代わりになりうる大火力です。「相手のオーラを2点削る→2鏡映以上作る→対応不可4/3」が花の大きな勝ち筋になります。これは《海》と違い、鏡が苦手とした軽量対応切札を貫通できるので、相手に無理な受け方を強いることができますし、無理やり鏡映を合わせたり再構成から変換して撃ちに行く価値があります。これを、相方の力を借りて強制オーラ破壊、2/2、バフ等から通せたりするとなお嬉しいでしょう。(※条件②)

ただ、ライフを取るタイミングを選びにくいので、強制的にライフ先行逃げ切りルートに行かされてしまう弱みはあります。(例にもれず、こういうルートは返しのお仕置きがキツイです)

 

《星辰の鉤爪》は、リーサル打点が落ちることと、《星の爪》で与えたフレアを取り返す行為が結局±0であることから、変換を推奨しません。「どうしても目の前のリソースが欲しい」、「フレアを与えたくない」、「《流転爪》等で再利用できてフレアを刈りつくせる」とかならあるかも、くらいです。

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条件①②を満たす相方としては

・サイネ(以下薙 《律動弧戟》《音無砕氷》/《共鳴共振》)

・トコヨ (以下扇  《久遠の花》《千歳の鳥》 後者は攻撃後効果で再構成できるのも高相性)

・『祈祷師』ライラ(以下嵐 《雷螺風神爪》《円環輪廻旋》/嵐の力)

などが考えられるでしょう。

 

《爪》《咢》《幻歩》以外のカードは、変換前のカードパワーが比較的低く採用しづらいですが、時折採用機会があります。その際の変換順は、(目的を持って採用しているはずなので)1巡目を推奨します。《咢》《幻歩》は最悪デフォルトの状態でも困ることは多くありません。

 

《意思》→《決意》:オーラダメージ1以下の攻撃は常に消せ、カナヱの《脚本化》や移動系攻撃札(《遁術》《ふりはらい/たぐりよせ》等)に特攻がついています。また、連撃のどこかでオーラかライフの鏡映は良い感じになるので、大体《防壁》くらいの固さはあり、遅延性能はそこそこあります。変換するときは1巡目の宿しの代わりに《意思》を使っておくと《爪》《咢》《幻歩》を揃える邪魔にならないのでおススメです。

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《契約》→《盟約》:基本的に変換前から一貫して《契約》としての効果を使う前提で採用し、リーサル時や《大口》狙いの時に《壬蔓》として使うこともできて便利、くらいの気持ちでいいと思います。相手のフレアを少なめに抑えたいときとかに。

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《鏡の悪魔》→《本当の怪物》は、今のところ上2枚より優先順位が低い気がしています。相手がオーラ受けしてきた場合ライフ回復はできないので、テンポアドを活かせないと機会に対して十分な利得が得られないのですが、《爪》《咢》はテンポを比較的求めないカードなので相方次第なのかなと。

ライフに当てることができれば未変換→アグロ再構成から当てても得しますので、採用したら積極的に狙ってみましょう。ただ《八葉鏡の向こう側》がないので、変換せず打つ動機はあまりないのが悲しいポイントです。

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最後の一枚、《寄花》→《徒寄花》ですが、これは《寄花》そのものを必要とする対面以外では入れてはいけませんし、入れても変換してはいけません。本体が単純にリソース損で殴り合いに寄与せず、ライフ除外効果は間に合わないことが多いです。ですが、専用構築で変わったことができるので次の項で紹介します。

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3.《徒寄花》

このカードは、3回の再構成をしたうえで途中1回これを貼りさらに1~2回破棄するまで時間を稼ぐことを要求してきます。そのため、自分が相手の攻撃を受けないようにしつつ時間を稼げなくてはいけません。

勘のいい読者の皆様ならお気づきかもしれませんが「攻撃を受けずに時間を稼ぐ」方法としては、おなじみのものがありますね。そう、レンジロックです。

有難いことに、花の行動札は比較的レンジロックに向いた効果を持っています。相手のフレアを奪い間合に置いたり相手のオーラに戻したりすることで、桜花結晶不足を解消しつつ時間を稼ぐことができます。

 

よくある流れとしては、

採用カード《寄花》《幻歩》+《意思》or/and《契約》の場合

1t:宿し

2t:《意思》:相手が宿した場合戻しつつ、自分は宿し。そうでなくても他のパーツをキープしたくて、手札からあふれそうな場合は打ってよい(変換する可能性があるなら)。

2~3t: 間合8から《幻歩》前、《徒桜》。《契約》を打ち、宿しと後退でオーラを0にすることでデメリットを無視。相方の後退札を使うならここ。

以降: その後、再構成で手札に残した《寄花》を変換。先に欲しいカードがある場合でも、次のターンに再構成したりなどして早めに《徒寄花》を張りつつ、引いたカードを変換する。この際、後退札が尽きたり《徒寄花》が割れたりしたら、山札を引き切るまで待たずに再構成をかける。(間に合わない)

完全態が4枚になる再構成の際は、山札が5枚になるように調整し、次の巡目に《徒寄花》を2回貼れるようにすること。キープしておらずトップで引けなかった場合、無事あなたも『無為に咲いて一人泣く徒花』になります。

相手がオーラを開けて宿す構えをしてきたら、アグロ再構成《連携》から攻撃札につなげて奇襲も可。ダストが枯れる場合、後退しながら《徒寄花》の納を下げて貼ることで加速。

 

といったところです。しかし、このルートだけでは勝ち切れないので、他の打点か後退ソースがある際のサブ打点といったところになるでしょう。

 

薙花:《見切り》/《圏域》/《衝音晶》/《幻歩》or《咢》/《意思》/《契約》/《寄花》

   《律動弧戟》/《音無砕氷》/《徒桜》

 

相手が近距離である前提の、基本的にレンジロックだけで削り切る型です。サイネの後退力と低オーラ条件での防御力を活かしてひたすら耐えます。相手が前進して散発的に攻撃を振る展開では、《決意》《音無》で逃げ切れ、オーラを開けてワンショットを狙ってくる展開では《盟約》(相オーラ→自フレア)→《連携》《律弧》で逆襲すればギリギリ勝ち切れたりもします。前進力低めの一部オボロとか相手にやります。(カムヰには5点取れればいいから勝てるかもと思いましたが、5点取るまでのライフコストがかさみすぎて無理でした。普通に殴る方向でもいいのでアイデアお待ちしてます。)

 

嵐花:《大嵐》/《爪》/《咢》/《幻歩》/《契約》or《意思》/《寄花》

   《天雷召喚陣》/《円環輪廻旋》/《徒桜》

《爪》+《咢》か《連携》+行動札オーラはがし+《大口》で2~3点くらい、《徒寄花》で2~4点、残りを再構成と《天雷》でいいかんじに取るプランです。1巡目に《大嵐》から例の動きをして雷神ゲージを稼ぎます。このとき《寄花》を鏡映3で即破棄するとゲージを稼ぎつつ無駄なく前進拒否が可能です。あとはひたすらゲージを稼ぎつつ、相手が近づいてきたら小突いて、後は《円環》《決意》《大嵐》で耐えきりです。打点プランが(アドリブかつ不安定なりに)全部遂行できたとしたら余裕あるくらいなので、ゲージか《徒寄花》か攻撃のどれかを妥協できるのも偉いところかと思います。

 

だいたいの対面で素直に殴るほうが強いですが、桜花結晶をゲーム外に飛ばす面白体験ができますので、通りそうな相手には試してみてください。

4.強みと弱み

ここまで長々と話してきましたが、結局鏡との差別化ポイントは何なの?なんで《祟り》《海》を捨てて選ぶの?というと、

・通常札によるルート選択幅の広さ。変換順も選べ、変換しないこともできるので、眼前構築後のルート変更が可能かも。具体的な対面研究次第か。

・《大口》による対切札対応性能。特に《向こう側》でケアできない、軽い対応に強い。また、アドリブで大きなリードを取ったり頓死させたりできるので見た目より勝ちをもぎ取りやすい。

・レンジロックや防御面、打点面の補助があれば、カウントダウン系の戦略が取れ、従来苦手としていたリーサル直前に硬いタイプに有利。とはいえカナヱやシンラのように一人で戦略を遂行できるわけではないので、あくまで補助程度か。(その割にデッキ枠を食うのが悩みの種。)

 

といったところでしょうか。

逆に、明確な弱みとしては、

・《海》や《寄花》+《わらべ唄》がないので、瞬間打点を意図的に構築段階で上げられない。

・《祟り》がないので、通常札ごり押しに弱い。特に、《決意》で消しにくい3/2以上がきつい。→流行りのカムヰが重い

・上二点により、鏡が持っていた対ヒミカでの優位を失っているため、三柱に組み込みづらくなっている。

 

点が挙げられるでしょう。

 

以上になります。

正直まだまだ発展途上なところ、怪しいところがありますが、彼女の行く末を見届けんとする同志の皆様の助けになれば幸いです。

(今回はキモオタクが出る前に書き切ってしまったので、それを期待してた方、ごめんね)

 

画像出典:ふるよにコモンズ BakaFire/TOKIAME

【ふるよに】公に認められずとも、想い一枚ここにあり  第1回:寄花

※当記事はふるよに Advent Calender 2020 に参加しています。

adventar.org

 

お久しぶりです。たひてふです。

今年もアドベントカレンダーの季節という事で筆を取らせていただきました。

本日は十二月八(葉の)日なので、彼女について書かせていただきます。

今回は、公式記事と同じ形式(ある1枚のカードの解説)です。

先日のオンライン大決戦にて第二幕大決戦以来の大規模大会入賞を果たし、無事公式記事執筆の権利を得たんですが、そのとたん終了が宣言されてしまったんですよね。事情もあるのでしょうが、ちょっと残念でした。

折角なので、もしいつか声がかかったら書こうと思っていたカードについて、『想い』を文章に込めようと思います。

S4の頃とは違い、押しも押されぬ環境最上位メガミとなってしまったヤツハちゃんのことを知らない方はほとんどいないでしょう。そういうわけで、ちょっとニッチなところを攻めました。

 

この《寄花》です。

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利得だけ見ると差し引き1枚4APなので、見かけの性能としてはそれなり以上のカードなのですが、自分や周りのミコトを見る限り採用率が相当低いです。理由としては

 

  • 納1以下(鏡映数2以上)にできない限り、隙付与を”オーラが開いた状態”かつ”近距離”で1ターン守る必要がある。
  • リターンも即勝利につながるほどではない。オーラ5から2つ削っても3/2を通す足しにならない。
  • 《星の爪》《昏い咢》で攻撃すると鏡映数は下がる傾向にあるので、自然なヤツハのゲームプランに合わない。
  • そもそもリソースを回復するより攻撃する方が早く勝てる。

 

等があります。ですが、逆に言えば、これらの問題を無視できるときや特定の状況では輝くカードである訳です。そういった例について考えていきましょう。

 

隙付与を近距離で1ターン守れる場合

対中~遠距離では相手が攻撃してきた返しに展開すれば少ないリソースでも守り切れます。相手が後退リソースを稼ぐためにしゃがむ→《寄花》が割れない→後退リソースが奪われる で相手をハメることができます。とはいえ、ヤツハは《双葉鏡の祟り神》で中距離の主力となる通常札打点に強く、また殴り合いしても火力で勝てがちなので、わざわざ狙わなくても良いことが多いでしょう。

意味を成すのはユキヒと組み近距離で戦う時でしょうか。間合0に行き、オーラを開けて、納2で《寄花》を貼る→離脱したら《寄花》が当たり《ゆらりび》が当たる。離脱しないと《つきさし》が当たる。というダブルバインドにかけるのが有効です。

 

また、相手が全力札を使うタイミングが明確な時にも隙付与としての役割を果たせます。

相手が《大嵐》を貼る前に納2で置いておくとダメージ軽減効果を0/0にあてがいつつ減ったオーラを回復できるので、シーズン5末期にはピンポイント対策として機能していたらしいです。考案者賢い。

他にも《Julia's BlackBox》や《大地砕き》or《遠心撃》が来そうなタイミングなどでも相手の計画を狂わせられるでしょう。

ただし、納には注意です。

納が3だと「しゃがみで展開→守り切る→手札が揃ったので攻撃する→オーラ受けされて矢印効果が不発になる」という現象が多発します(3敗)(記憶にあるだけで)。

納が2だと、そもそも自オーラを3以下にしないと守り切ったところで不発になり、オーラを減らすと簡単に割れます。これを逆手にとって、オーラ5・納2で展開し相手の攻撃を抑制することも可能ですが、それが勝利に直結するかは熟考しましょう。

 

《星の爪》《昏い咢》で鏡映数が下がらない かつ リソースが欲しい場合

リーサル直前までこれらの攻撃札を振らず、近距離でしゃがみあうゲームになれば問題になりにくいです。いい感じに宿し纏いから納1で展開し1-4交換を狙いましょう。これまたユキヒと組んでいるとき、または《寄花》の利得であるリソースが特に欲しくなるハガネ・ウツロ・ハツミ対面でやることがあります。

ただ、より相手のプランを破壊する性能が高い《契約》+《八葉鏡の向こう側》で良くね?とならないかは要検討です。ダストが枯れて《八葉鏡の向こう側》が展開できなさそうな場合、自他いずれかのフレアがない場合はこちらが優先されうるでしょう。

四葉鏡のわらべ唄》(の存在)によるイージーウィンができなくなるS6-2以降のシンラ対面でも、検討の価値があるかもしれません。《完全論破》が大きくリーサル打点を下げてしまうので、相方次第ではヤツハの攻撃札をリーサルまで伏せ続ける展開になりえます。実際《反論》が効いたころはほとんどリーサルまで攻撃しなかったので《寄花》くらいしかやることはありませんでした。

 

《寄花》を使う方が他のカードを使うより早く相手を倒せる場合

要は《四葉鏡のわらべ唄》による即破棄コンボです。切札1+手札1+3(S6-2からは2)フレアでの2/-攻撃、付与展開や矢印効果によるオーラ鏡映調整機能つき は積極的に狙いたいほど強いわけではないのですが、場合によっては検討に値します。

 

四葉鏡のわらべ唄》自体は基本相手の付与に対するメタカードであり積極的に採用するカードではありません。切札が対象外となるS6-2以降はますます採用の場を減らすことになるでしょう。*1

ぱっと思いついた範囲では《無音壁》《風舞台》《大嵐》《騎兵》《野茨》《封殺》(修正の可能性有)あたりに撃った時しかうまみがなく、切札枠を割いたのに相手の構築にそれらが入っていなかったり、噛み合いが悪く使うまでもなかったりすると勿体ないことになります。その際、《寄花》を採用していると潰しが利くわけです。

 

また、先述した他の理由で《寄花》を採用しているときに《四葉鏡のわらべ唄》を採用すると、リーサルに使える通常札の割合が上がると見ることもできます。終盤に使えないカード引いて萎えるリスクの軽減です。この目的で見たとき、S6-2修正は上方修正ということになります。また強化もらっていいんですか???

 

面白いところでは、ライラと組んでゲージ最低風4雷0+フレア6から

《寄花》展開→《四葉鏡のわらべ唄》で《寄花》を破棄し再展開→風7になるので《風魔招来孔》を使用→《四葉鏡のわらべ唄》を《風魔纏廻》で再起させ使用→《寄花》を破棄し再展開→ゲージが初期から+4、手札3《風魔旋風》残し が可能になり、結構独特かつ変なことができるのでは?と思案しています。

初手に鏡映3《寄花》即破棄から《幻影歩法》《星の爪》《昏い咢》で最低限のゲージが足ります。ゲージが余っていたら《四葉鏡のわらべ唄》のうち1回は《無音壁》《騎兵》等を割るのに使ったり、《風魔旋風》連打でフレアを削減しつつ攻めたりできます。

……三一の横は?とか役割対象は?とかは聞かないでいただけないでしょうか。《風魔纏廻》のお供として桜花拝ホノカが残るかどうか、S7の新メガミが良い相方になるかどうかが重要そうではありますね。

 

まとめ

  • 弱点が多い。赤札入れて殴る方が早いことが多い。リソース回復したいだけなら向こう側契約でいい。
  • 弱点を踏み倒せるときは輝く。流石に1-4交換は強い。
  • 四葉鏡のわらべ唄》とセットだと偉い。その使い方だとS6-2からは上方修正。

 

といったところでしょうか。

採用されにくいカードをサイドボーディングで活かすという、ふるよにらしさの体感においてお役に立てたならば幸いです。

 

画像出典:ふるよにコモンズ BakaFire/TOKIAME

*1:一部のメガミに対して不当に支配的だったので、この修正自体は個人的に歓迎しています。大会だと遠慮なくやりますが、フリプだと勝っても釈然としないがちなので

【ふるよに】オンライン大決戦レポート

こんにちは。たひてふです。

先日開催されたオンライン大規模大会に出場し、ベスト8に残ることができました。

熱帯はほとんどやっておらず、オフライン環境が戻ってからも季節戦や禁止改訂後環境中心で遊んでいたので、3月で検討が止まっていたのですが、記憶と運でどうにかなった、という形です。

この記事はその対戦レポートになります。

 

 

使用メガミ

今回選択したのはサリヤA/ライラA/ヤツハ(新嵐鏡)です。

ある程度知られたTier1ですが、戦新嵐ではなくこちらを選んだ理由が

 

・結局新嵐Xを対策してくる相手とは新嵐を使う点で変わらない

・戦新が覚えることが多すぎる上ミスしたら負けるデッキである

・一方新鏡は上振れやすいデッキである

大好きなヤツハが使える(最重要)

 

というところでしょうか。実際戦新嵐に比べてピンポイントメタを食らっている割合が低そうであり、ブランクがあっても思い出す手間が少なかったのは結果として良かったと思います。

 

1回戦  

あすかさん(さん) 新嵐(鏡)―毒新(嵐)

初対面の方。緊張しますねーと雑談をしながら開始。

毒新は新型ミラーで弱い(毒のカードが戦新、新嵐、新鏡に対して主張になりにくく、道はやりにくい)と思っていたため毒新を返します。

相手は変形をしないと打点がないので、それに対しリソース有利を取りやすい無変形を組みました。

 

構築

風神爪/陣風/円環

獣爪/暴風/風走り/大嵐/WE/BS/QC

 

先攻で大嵐を打ったらお相手宿してNEOを開けずエンド。この地点で道の予感。陣風で結構割れるつもりだったのですが、こちらNEO採用でASURAを常時打てるようにした方が事故らないのでは?と思うも後の祭り。初戦から経験不足故の怪しさが出てきて困りました。

そのまま3TにBS・暴風・QCA*1と叩きライフを大きく削りつつ、今ならフレアが足りないのでセーフと思い弛緩を吐きます。返しに滅灯毒が飛んできて、道を確信。次に飛んできた弛緩毒を抱え込みつつ、余分に殴らずフレアをため、陣風を開けます。この途中に飛んできた飛苦無をライフ受けしなかったのは緊張故の酷いプレミ再びでした。大丈夫ではない。

こちら手札毒3枚抱え状態から相手は道を開けますが、嵐の力+1/+0を2/2に乗せ、円環で遁術をケアし、引いたWEを間合2で当てて勝ちです。暴風を引いても同様に間合3暴風+円環で勝ち、QCを引いても嵐の力+1/+0→0-4 3/2,風神爪3/2,遁術でもTSでもQCAで勝ち、BS+獣爪でも勝ちと結構分が良かったのですが、運ゲーにはなっていたのでちょっとヒヤリでした。

 

2回戦 

ヴェルさん 新鏡(嵐)―新嵐(戦)

自粛期間にWIXOSSを始められて、そちらでオンライン対戦をした方。ふるよにで対戦するのは初めて(たぶんそうだけど忘れてたらすみません)です。

戦新嵐相手で戦新を返すと鳶影が抜けず負けるので、新嵐を返して気合で戦うと引きと構築じゃんけんになる、というのは3月地点であった話で、それに則って戦うつもりでした。

とはいえ、オフライン大規模は延期→中止となりました。僕はそれでかなり燃え尽き、他レギュや他ゲーにかまけていたのですが、その間も大規模に向けて調整を続けていた方々は、たくさんの構築じゃんけんの手を開発し、水面下で<戦新嵐ミラー>、<戦新嵐ー新嵐鏡>といった対面に限った世界でメタを回しまくっていたようです。*2その分の差を後に実感することになるのですが、当時の僕はそんなこともつゆ知らず、引きとリーサル計算という桜花決闘内部での戦いに終始していました。

 

構築

NEO/祟り神/星の海

WE/ShC/TS/QC/爪/咢/幻影

 

先攻を取られて不利を背負います。お相手は2tRoar,3t風走りQCK,NEOASURAのテンプレルートでこちらのリソースを破壊してきますが、返しにこちらもQCK、NEOASURAします。

とはいえこの段階で、お相手は3tに手札を使い切り変形時効果のリソース損を回避しているのに対し、こちらは山を引ける1ターンと手札1枚、さらに手番の数=シグマを使える数が1回少ない分の損をしており、かなり厳しい展開になります。

そのまま状況は推移し負けを覚悟しましたが、お相手がこちらのシグマをオーラ受けしてしゃがんだので1t分の余裕が出来、オーラを5まで回復してしゃがむことに成功します。最後はシグマにTS、暴風に祟り神のマストカウンターを見極め、回復したオーラ分でリーサルの打点をぴったり足りなくして返しに勝ちです。

桜花決闘における致命的なミスを避け、細かな差でどうにか捲ることができてひとまず安心でした。

 

3回戦

くまねこさん 新鏡(嵐)―刀傘(嵐)

同地域でしばしば対戦してきた方。とはいえその多くがTier2-3の組み合わせで謎コンボを見つけてキャッキャしてるやつなので、本命の構築を握って真面目な戦いをするのはほぼ初めてです。

 こちらの3柱は基本的にリソース回復力に乏しく、NAGAや向こう側を上手く使わないと底力が受からないのが怖いですが、嵐よりはマシと判断し、お相手が使い込んだ魂のデッキ・刀傘を返します。こちら側も第二幕プレリリース時からの戦友(のアナザー版)と嫁*3という思い入れMAXの組み合わせを返され、カードゲームアニメか?と思うようなDay2進出決定戦に。

 

構築

NEO/祟り神/星の海

WE/BS/ShC/Ro/TS/爪/幻影

 

切札を絡めたワンショットを狙ってきたときにはNAGA、そうでないときは状況に応じてKINNARIやDEVAになれるように2変形を狙ったデッキに。とはいえBSを入れるのが正しいかは定かではありません。BS採用の強みの1つは4tのBS→WE→NEO,NEO再起による5tの2変形です。しかしこのプランだと5tに変形する重要性がないので、咢やQCの方が良かった可能性もあります。結果論として、BSに命を救われているので悪くはなかったのでしょうが。

 

先手を取り、相手が攻撃を始める前に3tASURAで体勢を崩します。新型強い。

お相手はじっくりと間合を詰めてきます。その返しにWEBSシグマから変形の構えをし、状況は有利。

返しにはらりが飛んできたのでNAGAの利得は少ないと判断、燃料が縛られ続けるのもきついと思い2t後にDEVAに変形。次のターンお相手はしゃがみ、かさまわしでリソースを回復してきます。

その返しに3距離でシグマ(オーラ受け)に続いてBSを振ると、爪咢につながるのを嫌ってもぐりこみを吐いてきます。それならばとWE、ShCまでつなげます。浦波を吐かれたらライフが守られこちらのリソースも怪しくなりますが、結果底力を構えるのがほぼ不可能になるので問題ないとの判断でした。浦波は温存され飛んでこず、リードを奪います。

お相手は全力札を入れていなかったためそのまま有利盤面は崩れず、DEVAで少しリソースに余裕ができた分で柄をオーラ受けしライフを稼ぎ、さらに引き直したBSで間合4返しからの底ケアまでこなすなど、死に筋を消し続けました。(2回目のはらりゆきが飛んできた上ShCで2フレア奪ったことから、浦底の線が消えたのもありがたかったです。)

最後はお相手リーサルの決死4/2一閃をTSで避け、Σ3/2からライフ一致星の海4/2に浦波を吐かせ、星の爪でリーサルです。

 

傘はひきもぐとかさまわしでシグマを受けてくるので、新型単体では打点が足りなくなりがちなところがありますが、そこをごり押しで突破できる新鏡の強みが出た決闘でした。

どうにかDay2に進出、ベスト8入賞を確定させ一旦の安息を得てDay1を終えます。

 

4回戦

テトまるさん 新鏡(嵐)―新嵐(戦)

 

連日の大会結果から明らかなように今シーズン最強の一角。同地域のプレイヤーなので公式戦でもよく当たるのですが、多分1勝X敗とかでかなーーーり負け越しています。常にふるよにへのモチベーションが極めて高く、この大会にも相当の準備をして臨んできたようです。そうなるとこちらに有利な点があるとしたら精神衛生くらいかなぁ、くらいの弱気なのか強気なのか良く解らない状態で臨みました。

 

構築

2回戦と同様

 

こちら後手、1t大嵐/宿しNEO 2t宿前/宿前TSNEO再起 と平常の立ち上がり。お相手が変形しないデッキでありそうということが分かり、その心構えをします。

3tでRoaringを打たれこちらの集中力がなくなります。仕方なくQCの納2をオーラから払い、KINNARIを封印、NEOでASURAに変形します。この流れまでは割とありきたりです。

新嵐がStCを採用していた場合、3tで余分に手札を使わない限りStCがライフにヒットします。幻影歩法集中回復+Roarで変形した場合オーラ受けしてもリソースが苦しくなります。しかし変形にQCを使えば、StCを打たれたときライフに当たっても、ゼータ→シグマ+幻影歩法+ヤツハの攻撃で十分に取り返せるのでは?というところまで、ちょうど前々日、彼と同一マッチをしているときに話していました。

そのためか、ASURAの変形時効果でお相手はRoar変形の受けとして握っていた*4StCを捨て、ルートを変更します。

代わりに食らったのは暴風2/1 2/2、QCK2/2で、これにより相手オーラ十分(ゼータ分を回復されている)、こちらオーラ無しライフ劣勢の状況を作られ、5tに大嵐を置かれてテンポを取りきられました。

Roar、陣風と畏縮を重ねられ体勢は二度と立て直せず、手札が良くなったタイミングで攻め込むも、致命傷でもリーサルでもないことを確信してきっちりとライフ受けされ、そのまま敗北です。

感想戦でのお相手曰く、「こちらの5ターン目頃までの動きは予想したパターンの1つと完全に一致していたため負ける気がしなかった」「先後に関係なく、こちらの動きがパターン内である限りこのデッキを組めばかなり有利盤面になりやすい」とのこと。深い検討に裏打ちされた妥当な敗北でした。負けた悔しいの前に納得してしまったあたり、同じ土俵に立てていなかったのだと思います。

 

総評

不利マッチも引かず、ドローも強めだったので言ってしまえば運が良かったです。それとシングルエリミがかみ合って入賞したと言っていいです。一応3月末まではそれなりに練習しているので、運だけの勝利だと言うほど下手だったとは思いませんし、結果を卑下するつもりもありません。とはいえまた同じルール・メンバーでこの大会をやって勝ち上がれる自信はないです。そのくらい、きちんと検討していた人々との差は大きなものなのだと直前・最中・直後に何度も思い知らされました。やはりふるよには努力が報われやすいゲームなんだなあと思います。

 

個人ではない全体の話に移ります。今回の大会にはこれまでの大規模と異なる点が大きく4つありました。

・準備期間が過去と比べ長いこと

・オンラインであること

・シングルエリミであること

・2日制を敷いていること です。

 

<準備期間が過去と比べ長いこと>は、tier1同士のマッチ研究を深化させました。特に新型がゲーム全体のプランで動きが大きく変わり、プラン次第で広範囲に対応できるメガミであったせいで、その影響が大きかった節があると思います。きちんと詰めた人が有利になりやすいポイントでしょう。

 

<オンラインであること>は「自室での対戦」「試合直前/最中の糖分水分補給」「直前の復習」「BGM再生*5」等、メンタルを安定させる術が普段より多かった気がします。*6皆平等ではありますが、全体として本番特有のポカが減っているのではないかと思います。実際僕は減りました。

またボードシミュレータを使っているのも肝でした。操作に慣れているか否かも普段はないファクターですし、ギャラリーがいないので、デッキの中身や何をBANしたかなどの情報が上位卓になっても入ってきません。ここにはかつてない面白さもありました。

 

<シングルエリミであること>は、最初に負けてしまうと上位入賞の権利を失うことを意味します。本来なら4勝1敗ラインを踏めていたであろう方でもマッチ次第で落ちてしまいます。そういう意味でも僕は運が良かった、という言葉を使うほかありません。

 

<2日制を敷いていること>は重要です。4回戦のマッチングが確定しており、それ以降もある程度予測ができます。準備に一晩かけることで不慣れな対面の対策を済ませられるのは非常に有意義なのだなあと決勝に進出したお二方のレポートを読んでも思います。「どうせ最初は新嵐」「あともまあ普段通り一発勝負しかないっしょ」で臨んだのは、気楽ではありましたが真摯さは足りませんでしたね。その一方、テトまるさんが僕にぶつけた構築は前日に思いつき回して実証したものだそうです。差がつくのはそういうとこやぞ~~~って感じです。

 

総じて普段以上に、熱帯や一人回しのような手段で(自粛期間でも)ふるよにしている方々が報われる機会でした。一人回し苦手なんですが、克服しようかなと思うきっかけになりました。

 

来期はどのくらいリソースが割けるか定かでない(そもそも大規模ができる情勢かも定かでない)のですが、なるべくゲームに誠実に、無理のない範囲で頑張りたいと思います。

 

最後になりますが、対戦してくださった皆様、運営の皆様、本当にありがとうございました。楽しかったです。

 

 

 

*1:ASURA封印の略。以降も封印したカードを頭文字で書きます

*2:<新嵐鏡ミラー>は新鏡ミラーの先行有利が崩れにくそうなこと、どうせ戦新に当たっても新嵐を返すので自分目線では新鏡ー新嵐と新嵐ミラーさえやれば問題ないことから、僕の聞き及ぶ範囲ではあまり探索されていなかったようです。

*3:公式的にはあり得ない話ですが僕の脳内世界ではそうなので異論は認めません

*4:違うかもしれませんし他に意図があるのかもしれません。敗者側なので間違っている可能性高。

*5:ネタで言われてたけどやってる人は本当にいたのでしょうか???

*6:僕は(音が入らないよう配慮しながら)直前まで一口ゼリー食べまくっていました。

『SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!』が『なんかヤバい』件

 ブログではお久しぶりです。たひてふです。

 ふるよにのことを書くために立ち上げたこのブログですが、どうしても書きたいことがあったので、別件に使います。

 

 初心者向けの記事を書こうにも最近は公式攻略ページという本当にすごいのがありますし、前環境は大規模ないまま終わったし、現環境は自粛であまり遊べていないし、で書くことがないんですよね。S6始まったらまた何かやるかもしれません。ともあれ新情報はよ!

 

 今回は、ふるよにオフシーズンの筆者を文字通りの意味で救ってくれたアニメSHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!』 (以下ましゅまいれっしゅ)について語っていきます。ただ喋りたくてたまらないだけです。とはいえ、未見の人にその魅力を伝えたい気持ちがあるので、なるべくネタバレをしないよう配慮しています。

 

 感想を言語化する練習、作文の練習を兼ねているので、拙いところもあると思いますが、どうぞよしなに。

 「それは浅いよ!」も怖いけど歓迎します。

 

 難しいこと考えたくない人へ。

 筆者がこの作品をゴリ押ししてることだけ覚えましょう。

 ブラウザバックしましょう。

 代わりにアマプラかDアニメあたりを開いて、視聴を始めましょう

 

「ましゅまいれっしゅ」のここが凄い!

 

ひとまず、このキービジュをご覧下さい。

showbyrock-anime-m.com

 

 

 ケモ耳、大きなアクセサリー、派手な髪型、ピンク。平たく言えば「女児っぽい」萌えアニメっぽい」感じのキャラデザで、カッコ良さやシンプルさを求めるオタクには受け付けないものかもしれません。一見すると単なる「キャラが動いて可愛い」を全面に押し出したアニメのようです。

 当然面倒なオタクである筆者はこの作品についてノーマークでした。(同シリーズの旧作アニメもあるのですが、それについても名前を知っている程度。)

 ですが、周囲(の狭い範囲)からあまりにも強く推され、「これは何かあるに違いない」と思い視聴すると、評価が一変します。「思っていたのと違うぞ?」の連続でした。

 「作画が良い」「描写が細かい」「楽曲が相当エモい」なんていう月並みな感想もありましたが、特に際立っていたのは作中における「優しい世界と現実感の折衷」です。ここを掘り下げて語っていきます。

 

 「やさいせいかつ」「やさしいせかい」というのは所謂萌えアニメの感想ではよく使われている形容でしょう。可愛い女の子しか出てこない。皆極めてポジティブ。苦しみはギャグ描写に留まる。事件といっても、ちょっとしたすれ違いだけ。視聴者はそれを見てほんわかした気分になる。そんな感じの作品に対して使われている印象です。

 ただ、筆者は率直に言ってそういう作品が苦手です。これは自分の宗教に過ぎないのですが、この世の苦しみから逃げる(苦しみのない世界を眺める)のではなく、向き合って乗り越えていく過程にこそ救いがあると思っており、物語にもそれを見出したい気持ちがあります。(重ね重ね言いますが、個人の好み・思想です。)

 

 とはいえ、無論「やさしいせかい」にも強みがあります。視聴者を傷つけないので、観るのに気合いが要らないんです。

 例えば同じ音楽題材の作品だと、筆者は「響け!ユーフォニアム」とか大好きなんですけど、とにかく視聴時の体力消費が半端ないんですよね。そこでは、自身の実体験を想起させるような高い壁にぶつかった登場人物が、吐きそうになりながらそれを乗り越えていく素晴らしいプロセスが描かれています。このプロセスは視聴者に「今から自分の頑張るべきことを頑張ろう」と思わせてくれます。とはいえ、ショック療法のような側面があり、本当に落ち込んでいる時はなかなか手を伸ばせないでしょう。(筆者はショック療法狂いな節があり結構無理しますが、そんな人ばかりではないかと。)

 

 長々と喋りましたが、本題に戻ります。要はこの両側面のいいとこ取りが「ましゅまいれっしゅ」なのです。

 この物語の登場人物は、皆ただただ善くあろうとしています。他人を慮りながら、自分のことも大切にしています。(喧嘩ばかりしてる野郎共がいますがまあ悪意はないでしょう)

 それでいて、各々が欠落を抱えています。その欠落は、滅茶苦茶な世界観や設定(本質的でないので説明しませんが、結構滅茶苦茶です)に反して、我々に馴染み深いものです。

 そして、物語はコメディをベースにしつつ「欠落そのものを深く語ることなく、救われる過程を強調して描いている」のです。ここには

「視聴者の精神的な落ち込みが減る」

「救済のカタルシスがある」

「欠落そのものをぼかしているため、視聴者が勝手に補完して自己投影できる」

という3つの強みがあります。

 筆者はこの3点にやられました。疲れずに奮起できる、マイナスの精神状態からフラットに、さらに圧倒的プラスの状態に達することが出来ます。完全に違法ドラッグ。

 つらすぎるの無理な人も、平坦なの飽きちゃう人も、皆「ましゅまいれっしゅ」をキメましょう。きっと満足できます。

 

マシマヒメコという女が凄い!

 作品全体の後は推しの話をします。したいのでします。するったらします。この子です。

 

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 縞々猫族とかいうのはひとまず脇に置くとして、ビジュアルを見てみましょう。二色ドリルツインテ全身ピンクです。なんだこれ。

 ……と思うかもしれませんが、実は上述した「馴染み深い欠落」の中でも特に拗らせ人間に馴染み深いものを持っている子です。

 友達全然居なくて、ぼっちでいいやとか言ってるのに人に優しくしちゃうし。いざ頼られたらマジになるし。自分がめんどくさくてクソだと自覚しているのに、内心優しさを求めているし。なんかもう人間のややこしいところの綺麗な上澄みだけ煮詰めた感じの子です。そんな子が周りに絆されていくと、あとは判るな?と言う感じですね。

 

 .......これ以上掘ると文章が完全に冷静さを欠くのでダメです。もっと書きたいけどまあネタバレに抵触するし。文章を書く練習にならねえ。なんてこった。推しは理性で文章に閉じ込められない。兎も角幸せになってほしい。とっくに幸せだろうけど。

 兎も角、パッと見でこういう子やこういう子を含む相互作用が好きそうだと思った方、求めているものを超高水準でお出しされるので、是非凸ってください。

 

最後に

 長々とお付き合い頂きありがとうございました。

 実際のところ、このコンテンツにハマった理由はこれだけではなく語り足りないところが沢山あります。例えば

 

・百合がなんかもう、凄い.......。えっ!?付き合っても結婚してもいないんですか?

・楽曲の歌詞が限界

・ケモ好きでない人でも判る拘り

・ライバルがアツい

・野郎も心の底から推せる。(しかも百合の間に挟まらず薔薇の育成に勤しんでいる)

・方向性の異なる、ROCK(生き様的な意味で)な無印シリーズ

 

 

とかまあ色々あるんですが、キリがないのでこんなもんにします。

 正直、視聴にはある程度の適性が求められますが、適合者には素晴らしいものを見せてくれること請け合いです。心動かされたならば、是非どうぞ。